院長コラム

【院長コラム】 風の時代 新年を迎えるにあたって 

風の時代になるそうです。

 

占星術では250年ぶりの大きなパラダイムシフトらしいですが、

ピンとくるものではありません。

 

しかしながらその壮大な時代シフト前の最後の年が2020ならば、

我々は身を持ってその変化を大いに体感したのでした。

 

動物では天敵の存在が恐怖の対象であり、

それに対面したとき、命がけの生き残りをかけて戦います。

 

しかし人類は「目に見えぬもの」「実態の無い情報」「数字の羅列」

そういったカタチナイモノに容易に翻弄される生き物で、

目に見えぬものこそが天敵となってしまった

唯一の動物なのだと痛感しました。

 

物質的な豊かさよりも知り得る情報が豊かさの指標となり、

手にするその硬貨よりも、記録される数字の羅列が

経済的な価値の対象となる。

 

すでに時代は大きく変化している今、

目に見えぬ天敵と対峙し、生き残りをかけて戦わなくてはならないのだ。

 

しかもその天敵とやらは世に存在し得ないものかもしれず、

最大の天敵は「己の心」なのだ。

 

そんな最後の通告をされたような2020でした。

 

 

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

かんじんなことは、目に見えないんだよ」

 

星の王子さまの一節は、すでに視覚によって自ら恐怖の対象を作り上げている

今の私達の生活に、どこまで浸透できるのでしょうか。

 

 

風の時代とは、

智慧の眼を持ち、心の中で響く己の声に耳を寄せ、

自身の羅針盤を信じ、流されつつも立ち向かう。

そんな時代なのだと思います。

 

 

迎える新年が、そんな自律の姿で前進できる自分でありたいと願って、

本年の最後を静かに過ごしたいと思います。

 

 

今年いただきました沢山のご縁と、

お助けいただきましたご尽力に心より感謝申し上げます。

 

ありがとうございました。

 

新年もどうぞよろしくお願い申し上げます。