診療コラム

食後のブラッシングについて🪥

食後どのくらいでブラッシングをしたらいいですか? と日頃からよく患者様に質問を頂きます。

私たちは「食後30分以内のブラッシングは控えた方が良い」と、患者様に伝えてきました。

理由は、「食後すぐに歯を磨くと、食事中に表層脱灰されたエナメル質を傷つける為、唾液による再石灰化で表層脱灰が修復される時間を置いた方が良い」とされてきた為です。

しかし、本来は酸蝕症に関する考え方が、むし歯予防のブラッシングへの認識にすり替わり定着していました。

むし歯予防のブラッシングの目的は、酸を産生する細菌のエサとなる発酵性糖質を取り除いて、酸を出させないようにすること」となるので、「食後すぐ 」が正しいブラッシングのタイミングとなります。

酸蝕症と診断された方は引き続き、食後30分は控えてください。

ちなみに昭和の常識のブラッシングは「3・3・3(1日3回、食後3分以内に、3分磨く)」だったそうです。